みてみて松阪

郊外観光

今年は布袋さん!インスタの中の人が「仁柿巨大稲わらモニュメント」の中の人に会いに行ってみた。

松阪市観光情報officialインスタグラムアカウント「@visit_matsusaka」の中の人が、松阪の新名所「仁柿巨大稲わらモニュメント」の中の人に会いに行った。

*仁柿=「にがき」、松阪市西部を流れる仁柿川周辺エリア

「仁柿巨大稲わらモニュメント」の中の人の正体!

「9時半~10時頃、待っとるねー。」
と、ざっくりした時間指定をいただき、ちょっと早めの9時20分に到着したところ、既にみなさんほぼおそろいでびっくり。よろしくお願いしまーす。

「仁柿巨大稲わらモニュメント」の中の人 = 「仁柿活性化創造実行委員会」の皆様。


加藤英郎さんを代表とする15名。2016年から活動開始。今年で6年目。
制作リーダーの水本さんが中心となり、お話をして下さった。

「布袋さん」のプロフィール

右下は、去年の稲わらモニュメント・アマビエの「あまちゃん」


プランニングから解体後まで

~プランニング~
かなり悩む。
何を作るか決めたら、完成イメージとなる『写真』を入手する。
そして、写真の何倍をしたら原寸になるかを計算する。作りやすいかどうかなんて、気にしない。

~材料準備~
・地元産木材。地元の製材所から調達。
・竹もたくさん生えている。地元の方々が気持ちよくゆずってくれる。
・稲わらももちろん地元産。メンバーの田んぼ出身。

~ざっくりした工程~ *実際は、ものすごく大変な作業。
・『木材』で大きな骨組みを作る。
・『竹』を使って曲線部分を作り、木材に組み付けていく。
・『稲わら』を貼り付けていく。

  最後に取り付けたのは「耳」。実は、布袋さんの中には入ることができて、内側からしっかり固定させる。

~解体・撤去~
5月中頃 お別れ
ずっと展示していてほしいけれど、4月以降雨が多く、わらの色が悪くなる。きれいなうちに解体される。

木材や竹は来年再度使用。わらは家庭菜園の敷きわら。ほしい人に差し上げる。ヤギを飼っている人がいて、エサや小屋の敷きわらとして再利用される。

なんてサステナブル!

ちなみに、稲わらは、田んぼ2反分。つまり、おちゃわん約12,800杯分!


メンバー西村さん提供のおまけ写真
「布袋さん」の頭の上にお皿を発見!鳥の忘れ物?


「布袋さん」の見どころチェック!

こだわりポイント、苦労した部分はどこか尋ねてみた。

みどころ① 指

ちゃんと指がある!

団扇を持つ手に注目。5本の指でしっかりと握っていらっしゃる。


みどころ② 袖口

裏地がある!

ファストファッションが増加する昨今、裏地の無い服が少なくない中、ちゃんと裏地付き。


みどころ③ 袋

いろいろ詰まっていそうな袋。

「袋の中は何ですか?」

やっぱり、わら袋の中は”わら“かな・・・と思いつつ尋ねた。

「しあわせ。夢が入ってるんやよ。」

だそう。

難しいのは、角度の急な曲線。
実は袋がかなり難しかったんだとか。2人で10日ほどかかったほど。

ステキなチームワーク

「稲わらモニュメントの作り方」なんて本は売っていない。
最初は、みんなで知恵を出し合い試行錯誤で作ったんだとか。例えば、昔、米俵を編んだ時のことを思い出したり、わらを編み付ける道具を自作したり。年々、工夫が重なっていくうちに、メンバー1人1人もレベルアップ。作業も丁寧さを増し、仕上がりも年々きれいになっていく。

「安易な妥協は許さない。」

力強く語る水本さん。だからこそ、いいものができる。

作品の制作難易度も年々上がっている。そして、見ごたえのある作品ができあがる。多くの人が見に来る。

見に来る人たちの期待に応えたい!

プレッシャーも多少感じられているご様子。

ちなみに、設立当時から、メンバーは変わっていない。

制作風景 2021/12/23


"中の人たち"の思い

急速な過疎化。子どもの声が聞こえない。

一方、ここは伊勢本街道で、関西方面から徒歩で伊勢神宮を目指すウォーキング客が通るが、何も見どころがない。立ち止まってほしい。想い出に残るものを作れないか。いろんな所から見に来て、「ほっこり」してほしい。

その「思い」はしっかり実現されている。

熱心に語って下さる水本さん(右)

お揃いの「布袋さん」バッヂ


気になる今後の予定は?

「完成まで、一切教えない。」

家族にすら教えないんだとか。

以前は、何を作るのか公表していたけれど、それではおもしろくないってことで、今は完成まで”中の人たち“以外は誰も知らない。
途中経過を見学して、何ができるのか想像して楽しむ人も増加中。

次は何だろう。

前回の大ヒット作品 アマビエの「あまちゃん」秘話

県外からも多くの方が訪れるようになったのは、「あまちゃん」から。コロナ禍で疲弊していた人々の心を和ませてくれた。社会のニーズにぴたりとあてはまった。
実は、この年は別のものを作る計画だったそう。ところが、制作リーダーの土壇場の「鶴の一声」で、アマビエに決定!

コロナが猛威をふるいはじめて、まだ数か月後。

「甘エビって、なんや?」

と言うメンバーもいたとか。

ちゃちゃもも会いに行ったよ。


仁柿巨大稲わらモニュメント、世界へ?!

昨年、香港在住の知人から連絡があり、現地発行の旅行雑誌に「あまちゃん」が掲載されているとの情報が入った。どこからどう伝わって、香港まで?しかも雑誌に掲載されるほどとは、“中の人たち”も驚いたそう。

そこで、今年は英語の紹介文まで用意された。ニーズに合わせようというおもてなしの気持ち、ウェルカム精神もあふれている。

中の人も"世界に発信"のお手伝い。
アメリカ人目線で英語の記事を書いてみた。ぜひチェックしてみて↓↓↓

Discover Matsusaka 英語の記事はこちら


歴代作品

歴代作品の写真も展示されている。

もっとよく見たい方は、こちらをクリック


アクセス

場所:三重県松阪市飯南町下仁柿 樋山口バス停付近(国道368号沿い)
Googleマップで「仁柿稲わらモニュメント」で検索可能。



国道166号線から国道368号線に入って2キロほど進むと左手に見えてくる。
展示期間中は、駐車場も準備されている。

せっかく行くなら他にもいろいろ楽しみたい方はこちらをチェック↓↓↓

目的地は「非日常」!松阪市飯南地区で心を潤すショートトリップ


2022/02/25執筆