松阪市 小津安二郎 ゆかりのスポット

松阪市
小津安二郎 ゆかりのスポット

神楽座(昭和初期(1930年頃))
神楽座正面(昭和24年(1949年))
神楽座跡周辺(令和3年(2021年))

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神楽座跡

 当時、家からわずか400メートルのところにあった映画館・神楽座(かぐらざ)です。 安二郎が足しげく通った場所であり、その後の映画人生に大きな影響を与えました。昭和26年(1951年)に安二郎が松阪を訪れた際、当時、「龍泉寺18」の隣にあった神楽座の前で

 「もし、この小屋がなかったら、僕は映画監督になってなかったと思うんですよ」

と同行した脚本家野田高梧に述懐しています。野田氏によると、神楽座で尾上松之助(おのえまつのすけ)のカツドウ(映画)を見たのが病みつきになり、その頃のイタリア映画の大作「クォ・ヴァディス」や「ポンペイ最後の日」が名古屋の御園座にかかると、学校を休んで出かけていたということです。これらの作品はいずれも安二郎が松阪に移り住んだ大正2年(1913年)頃のものであることから、まさに映画人生を決めた最初の映画館になると思われます。