みてみて松阪

グルメ

話題のお店からレトロな喫茶店まで ~松阪の喫茶店&カフェ事情~


カメラを持ってサクッとどこかへ出かけたい気分。秋の食欲と、私の気まぐれな写欲の両方を満たしてくれそうな、松阪のカフェへ繰り出してみることに。

松阪のあのカフェへ | 喫茶マカロニ


「映えるカフェ写真が撮りたい!」ということで私、ついにマカロニデビューします。


階段を登ってお店に入ってみると…圧倒的にセンスの良い、レトロな異空間!なにこの外観とのギャップ。照明、ソファ、壁の色も。おしゃれ空間すぎるよ!


素敵な異空間に圧倒されていた私の前に、パフェがやってきた。…なんて可愛いの!溶けないうちに、カメラカメラ。


今回私が頂いたのは、「もっとしあわせになるためのパフェ」。この空間でこんなパフェを食べたら、世界最速で幸せになれると思いませんか?

▲もっとしあわせになるためのパフェ(ハーフ)

12月から4月頃まで限定の「この冬いちばんすきなパフェ」は、オープン当初よりマカロニファンから熱烈に愛されている。
店主の奥野真由さんが23歳の頃に始めた喫茶マカロニ。その後、パーラーオクノ、ホテルアドリアーナ、2つの姉妹店がオープン。3店舗ともSNSに連日投稿されている人気店だ。

奥野さん:若いから逆に何もわからないまま、勢いだけでやってきた感じです。外観からは想像のつかない内観にしたかったので、あえて外はいじっていません。物語に出てくるようなお店をコンセプトにしています。

▲おみくじ器!昭和レトロ!

店内には、奥野さんがセレクトした本が並び、心地よい音楽が流れている。

奥野さん:今店内に流れているのは、フォークミュージックに影響を受けた20〜30代のアーティストが作っている新しいフォークなんです。

奥野さんは喫茶マカロニを「カルチャー寄りのカフェ」なのだという。学生時代からサブカルチャーといわれる音楽やお笑い、映画が大好きな奥野さん。

奥野さん:学生の頃、周りにこんなジャンルの音楽やお笑いが好きな人って、おらんやろなと思いながら過ごしてきて。カフェを始めて「マカロニで趣味の話ができてよかった!」お客さんからそんな言葉を頂くと、やっててよかったなって思いますね。

サブカルチャーが好きな人も、そうじゃない人も、すっかり虜にしてしまう喫茶マカロニ。

▲キーマカレーセット

▲栗のカスティーユ(期間限定)

奥野さん:「マカロニのケーキなら、いくつでも食べられる!」と言ってくださるお客さんがいて、それは本当なのかと(笑)。わんこそば的な感じで、ケーキ王選手権を開催して、お客さんも私たちもすごく楽しめました。自分のできること、好きなことを仕事にしていこうと思った中で、私にとってこのカフェが一番、アウトプットできる場だと思っています。


▲フローズンアポロ

「好き」という気持ちは、最強の原動力なのだと思った。店主の好きな世界がいっぱい詰まった、喫茶マカロニ。落ち込んだ日は「もっとしあわせになるためのパフェ」を食べに訪れて、とっとと幸せになろう。



昭和ノスタルジア | カフェテラス


カウンターから賑やかな笑い声が聞こえてくる。常連客と談笑しながら、手際よく店を切り盛りするのは、ママの牧野つねよさん、娘さんの新田みどりさん、ママの妹さんである竹林節子さん。約50年前にオープンしたガチなレトロ喫茶だ。


牧野さん:この店は昔の流行りの建物でな。田んぼを埋め立てて始めたんやわ、百姓しながらな。

竹林さん:そりゃあもう、ここはモダンな建物やったでー!

常連客:カフェテラスって、名前がええやろ?フランス語やで、フランス語!



店を訪れるのは、常連客がほとんど。そして近年の純喫茶ブームで、若者グループも訪れるように。

竹林さん:若い子も来てくれて、クリームソーダやパフェを注文してくれるわ。女の子らはケータイでいっぱい写真撮ってくなあ。

私も純喫茶の定番である、クリームソーダとパフェを注文してみた。クリームソーダといえばこれです、この緑!レトロかわいいステンドグラス調の窓辺に置いて、パチリ。

▲クリームソーダ

店内の雰囲気も手伝って、昔ながらの懐かしい味がするフルーツパフェ。私が子供の頃、見た目が華やかなパフェは憧れの象徴だった。当時はなかなか食べきれなかったけれど、童心に帰って食べているうちに、いつの間にか完食してしまっていた。

▲フルーツパフェ

クリームソーダは400円、フルーツパフェは500円、「お客さんのこと考えたら、値段変えられへんわなあ」と竹林さん。ランチで人気のある、しょうが焼き定食や焼きそば定食、ハンバーグ定食も700円代で食べられるのが嬉しい。

レトロな雰囲気が「懐かしい」と感じる世代もいれば、「新しい」と感じる若い世代もいいる。ノスタルジックな空間が心地良いのはなぜなのか、少し調べてみた。人はノスタルジー(懐かしさ)を感じることで、ドーパミンが脳内に分泌され、快感や幸福感をもたらすのだそう。そんな幸福感を与えてくれるカフェテラスは、リアルな昭和の趣に触れることができる貴重な場所なのだ。

牧野さん:昔は漁師さんが家族連れで来て賑わっとったけど、今はボケやんように店を続けとるだけや!(笑)

昭和の情緒を次世代へと繋いでくれる老舗喫茶店。いつまでも変わらず、松阪に在り続けて欲しい。


夢を応援する場所 | カブクノニカイ


今年の5月、松阪駅前にある3階建てのビルの2階にオープンした「カブクノニカイ」。階段を登って扉を開けると…出迎えてくれたのは店長の小黒ヒロナさん。直感で「ああ、なんか安心する…」そう感じる人柄だ。日の光が差し込む開放的な空間も「和田金通り」が見渡せるカウンター席もリラックスできそう。

▲店長の小黒ヒロナさん

店内には小さな本棚が。カブクノニカイ代表であり書家の伊藤潤一さんと、店長のヒロナさんがセレクトした本が置いてある。


伊藤さん:一冊読み終えたら自分の本をここに置いていく、そうやって本のシェアができればいいですね。僕がお勧めしている本は「平和ってどんなこと?」という絵本で、日本の絵本作家が中国・韓国の絵本作家に呼びかけ、日中韓合同で作った絵本なんです。

▲代表の伊藤潤一さん

優しい絵と易しい言葉で語られるその絵本を読んでいると、これまた優しげな「おにぎりセット」がテーブルにやってきた。
伊勢市にある「小久保商店」というかつお節屋に嫁いだヒロナさんは、かつお節やお出汁のワークショップも開催している。9月からは、お出汁で炊いたおにぎりの販売を始め、話題になっている。

▲おにぎりセット

ヒロナさん:身近にお出汁を楽しめる場所があってもいいなというのもあって、お出汁が香るおにぎりを始めました。なかなか家でお出汁をとる人って少ないじゃないですか。私も結婚してからお出汁を取り始めました。とったら美味しいんやよっていうのを伝えたい。毎日とらなくても、ひな祭りや正月などハレの日にはお出汁をとってみようかなって、そんな人が増えればいいなって思っています。


色々な味があり過ぎる今、シンプルにお出汁を楽しむおにぎり。小腹が空いた時や、ギスギスした心に平和を取り戻したい時に。カフェでゆっくり味わうのも、テイクアウトでパクっと食べられるのもいい。ヒロナさんのおにぎりは心も体もほっとする、そんな優しいおにぎりでした。

食後は深煎りのコーヒー豆で淹れた、こだわりの一杯を。味の密度が濃く、柔らかな丸い味。

▲コーヒーのおともに選んだシフォンケーキは、甘さ控えめで食べ飽きない。

そういえば、カブクノニカイのSNSに書かれていた言葉が、とても印象的だったのを思い出した。「人と人が繋がって、誰かの夢を応援する場所に。」とは?帰り際、ヒロナさんに聞いてみた。

ヒロナさん:私の根本の考えとして、みんなが本当にやりたい事をやったら、世界ってちゃんと回るんじゃないかって思っていて。(笑)お金や時間や政治や、その他色んな問題でできてないだけで。だから、みんながやりたい事を口に出してみて欲しいんですよね、小さな事でも。カブクノニカイ代表の潤くんをはじめ、私もたくさんの人に応援して頂いてこの場所をスタートさせられたので、次はこの場所があることで、誰かの一歩を応援できればいいな!と思っています。

そっと背中を押してくれるような、素敵なカフェが松阪にできた。それだけで、ちょっと前向きになれたりする。



カメラを持って、松阪のカフェへ!


「写真、撮ってもいいですか?」

店主にそう尋ねてみると、予想外に話がはずんで面白い話が聞けることもある。ファインダー越しに見た松阪のカフェは、古き良き喫茶店から、店主の個性と温度感が伝わるお洒落なカフェまで。地元民でさえ知らないことがいっぱいの、ディープな異空間でした。さあカメラを持って、松阪のカフェへ!特別な日常を、あなた目線で切り取ってみませんか。




【取材協力】

喫茶マカロニ
三重県松阪市茶与町23-6
tel 0598-68-9138
instagram https://www.instagram.com/macaroninoana/?hl=ja

カフェテラス
三重県松阪市荒木町152-3
tel 0598-51-2124

カブクノニカイ
三重県松阪市中町1857-4 2F
tel 050-3155-0303
instagram https://www.instagram.com/kabukunonikai/


豪商のまち松阪観光交流センター、まつさか交流物産館でもお土産を購入することができます。

豪商のまち松阪観光交流センター
三重県松阪市魚町1658-3
tel 0598-25-6565


まつさか交流物産館
三重県松阪市京町301番地
tel 0598-22-3770



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扉を開ければディープな異空間!ファインダー越しに見た松阪の魅力的なカフェ